TOOL社、高速抵抗値計算エンジンの評価版を提供開始

[2012.11.06]

2012 年11月6日 東京 - TOOL株式会社(本社:東京都目黒区、代表取締役社長本垰秀昭、以下 TOOL)はこのたび、指定したネットの寄生抵抗の抽出や合成抵抗の計算をマルチスレッドにより高速に処理する「高速抵抗値計算エンジン」(以下、本製 品)の評価版の提供を12月より開始いたします。

LSIの微細化や低消費電力化は、設計データをますます大規模にし、設計フローを一層複雑にしています。一方で、電源メッシュやブロックへの供給電源配線の設計はLSIの動作に大きく影響するため、設計が完了する前の早い段階でこれらを見積ることが不可欠となります。

本 製品は設計データのみを使用して処理を行うため、ラフレイアウトなど、設計の早い段階における寄生抵抗の抽出や合成抵抗の計算が可能で、PADとブロック の間やESD保護素子と内部回路の寄生抵抗などを見積ることができます。さらに、設計の最終段階においては断線による高抵抗箇所の確認などにも有用です。

ま た、本製品は自社のICデザイン視覚検証システム「LAVIS-plus」と連携し、等電位追跡データベースを使用するため、これらの処理を非常に高速に 行うことが可能です。加えて、寄生抵抗ネットリストの出力(SPICE)、合成抵抗計算や経路長計算結果のカラーマップ表示(複数ネットの同時確認が可 能)、2点間の抵抗計算、最短経路の表示などといったさまざまな操作をLAVIS-plus上で行い、視覚的に確認することができるため、電源配線周りの 設計の問題の早期解決にお役立ていただけます。

LAVIS-plus(またはLAVIS)ユーザー様はもとより、LAVIS-plusをお使いでない方にも本製品の評価版をご利用いただき、その効果をお試しいただきたい所存です。なお、正式版のリリースは来春を予定しています。

また、本製品は、11月にパシフィコ横浜にて開催されるElectronic Design and Solution Fair 2012 (EDSFair2012) に出展いたします。

LAVIS-plusについて

大 規模対応・超高速表示・マルチスレッド対応のICデザイン視覚検証システムです。独自の表示方式とメモリ管理手法により、大規模データを効率的に入力、表 示することができます。 また、GDSやOASIS、LEF/DEF、各種マスク描画装置フォーマットなど、あらゆるフォーマットに対応し、他社製EDAツールや装置とのインター フェース構築も容易なことから、高速表示ビューアとしてのみならずデバッグや故障解析、簡易エディタなどの用途としても、設計・検証・マスク製造・検査・ 故障解析など、あらゆる工程でご活用いただけます。さらに、公開APIを利用してカスタマイズすることにより、作業効率が大幅に向上します。

TOOLについて

TOOL 社は、EDAツールの開発を中心に取り組む日本のソフトウェア開発会社です。特にレイアウト設計フェーズ以降では、ICデザイン視覚検証システム 「LAVIS-plus」や、レイアウト設計データを最新のマスク技術に対応した描画データに超高速かつ高品質に変換するフラクチャリングシステム 「MaskStudio」、OASISデータハンドリングツール「OASIS-Utility」といった自社開発ツールを代表に、数多くの実績を積んでい ます。当分野での豊富な経験から開発されたパッケージソフトウェアとカスタムソフトウェア開発技術との融合により、お客様の問題解決に的確なソリューショ ンを提供いたします。

本件に関するお問い合わせ先

TOOL株式会社
EDA製品事業部広報室
中根麻子
03-5723-8123
marketing@tool.co.jp